第55回日本理学療法学術研修大会inおおいた 終了のご挨拶

「第55回日本理学療法学術研修大会2020inおおいた」が無事に閉会となりました。まずは、本研修大会開催に際し、企業様やご施設様に加えて、厚生労働省をはじめ多くの行政機関や職能団体等から、ご支援ならびにご後援を賜りましたことに心よりお礼申し上げます。

 本研修大会は、様々な意味を持つ「はたらく」を目標とした臨床理学療法を構築できるよう企画いたしました。目の前にいる対象者の「はたらく」、そして理学療法士である私たち自身の「はたらく」。日々当たり前のように接している「はたらく」について今一度考え、社会に求められる価値を想像・創造する機会となればという想いを込めました。

 また臨床理学療法では、SPDCA cycleに基づく評価および分析から計画立案し治療を実践する基本的な部分に加えて、OODA loopのように治療中における対象者の反応から理学療法を刻一刻と変化させるプロセスが必要となります。そのため本研修大会では、理論と実践を織り交ぜる形の研修を講師や座長の皆様方と一緒になって作り上げていき、思考と直感、計画と臨機応変さといった、これら相反すると思われる事象を共存させることを目指しました。

 そのような想いが込められた本研修大会には、協会員2,460名を含め、2,502名の方々が参加されました。また特別企画の事前学習では、協会員の皆様から、23,000件を超える視聴を頂くことができました。さらに講師や座長の皆様方、そしてご参加いただいた皆様方のお陰により、大会当日におけるそれぞれの研修会や、特別研修会の質疑応答やディスカッションにて、有益な意見交換がなされました。そのため大会の目的であった、「はたらく」と「臨床理学療法」に大きく貢献できたと考えております。準備委員一同、深く感謝申し上げます。

 最後に本研修大会は、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、1年の開催延期と、開催方法の変更等、多くの困難を乗り越えて開催されました。新型コロナウイルス感染症の終息は、まだ見えてこない状況です。そのような中開催された今回の本研修大会は、これからの学び方や働き方、つまり社会のあり方を考える機会にもなりました。暗中模索とも言える中、多くの方々のご協力の中で形となった私たち準備委員の試みが、一つの参考例になることができれば望外の喜びです。


第55回 日本理学療法学術研修会2020inおおいた
準備委員会一同